那須町
二拠点生活で
充実しています
心赴くままに、二拠点生活を楽しむ。
那須と東京で二拠点生活を送る櫻庭さんご夫婦が那須で営んでいるレストランは広大な牧場の中にある。階段を上がって二階に位置するレストラン内のテーブルの窓からは緑豊かな景色が眺められて自然とリラックスした気分になる。自然を感じる暮らしを大切にしながら、どちらにも染まりすぎないちょうどいいバランス感覚を楽しむ。そんな普段の暮らしの様子から二つの場所を行き来する中で得た気付きまで、二拠点生活の魅力についてじっくりとお話を伺った。
移住者のご紹介
櫻庭賢輝・千穂さん
賢輝さんはレストランやイベントのプロデュース業に携わりながら、東京ではウェディング専門学校の講師やラジオのプロデューサーを勤める。
千穂さんは那須で「ザ・フォレストハウス那須高原」のオーナー兼シェフを勤める傍ら、東京では産業医として働いている。
なぜ那須町へ? やりたいことを実現するための場所に向かって
「私たちは元々、クリニックを併設したカフェを始めようと考えていたんです。治療を目的とせず、予防医学のアドバイスをするクリニック、そしてカフェではアドバイスと一緒にどんなものを食べてほしいかということで、食事を提供したいなと考えていました」(千穂さん)。
「それで場所を探していた時、知り合いから那須に空いている場所があると紹介してもらったんです。東北出身の僕たちにとって、これまで那須は通過点でしたが、実際に降りてみたらすごく気に入ってしまいました。実はその頃、東京でも物件を見ていて契約寸前までいってたんですが、コロナが流行ってきて、緊急事態宣言が出てしまったんですよね。だったら密からも脱出できるし、打ち合わせももうオンラインで大丈夫だし、那須で全然オッケーだなと思いましたね」(賢輝さん)。
始めてみてどうだった? ひとつに依らない、ちょうど良い暮らし
「東京にずっと住みたいと思っていたわけじゃなかったので、移動するのは割と自然な流れでした。引越しにも抵抗がなく、移住前も不安はあまりなかったですね。ただ、ずっと那須にいるとのんびりし過ぎるかなっていう気もします。東京にいると刺激も受けられるので、レストランで今度は何をつくろうかなどアイデアを練るには最適です。東京では職場や生活のエリアを情報収集しやすい場所にして、わざわざ出掛けなくても生活圏を歩きながら食の研究ができる環境で過ごしています」(千穂さん)。
「レストランもいそがしくなってきてなんだかんだバタバタとしてゆっくりと出掛けられない時もありますが、那須は職場環境に自然が豊富なので家とリゾートの行き来のようなのでリフレッシュできるのでいいですね」(賢輝さん)。
二拠点生活ならではの魅力 那須と東京…行き来しながら発見に出会う
「東京で野菜が売りのレストランに行った時、美味しかったんですけど、でも待てよって。これ、もしかしたら那須で普段食べる野菜の方が美味しいんじゃないかってことに気が付いたんです。配送の時間とか保存の期間もあるので、味が落ちることは仕方がないですけど、地元で採れたものは地元で食べる方が美味しいということがよく分かったのでレストランで提供する食事でも地産地消で旬の食材を大切にしています」(賢耀さん)。
「那須のスーパーの産直コーナーや道の駅で普通に買える野菜は本当に美味しいです。こども食堂でイベントを開催した時も、野菜が好きな子どもたちが多いことに気が付きました。きっと普段から美味しい野菜を食べているからなんだなぁと思いましたね」(千穂さん)。
移住後の変化と今後の挑戦 地域のために、自分たちができることを
「実は近所の人から食事もお酒もたのしめるお店をつくってほしいというリクエストがあって、確かにこっちでは夜出歩ける場所が少ないなぁと思いました。食事もできて、お酒飲んでくつろいでもいいし、仕事の打ち合わせしてもいいし、フラリと立ち寄っておしゃべりしてもいいし…これってスナックですよね」(千穂さん)。
あとは、那須に東京での生活や仕事で活かせるものを持ってきたり、人を呼んだりしながら、『自分を大切にする時間を持つ』観光事業も推進できたらいいなと思ってますね」(賢輝さん)。
記事を書いた人
村山愛那
編集
2021年に夫婦で東京から那須塩原市に移住。都内では制作会社プロデューサーや保育士として勤め、活動の場を那須に移し、デザインとことばをつくる会社Picnic.Incを設立。道の駅「明治の森・黒磯」の商品デザインを手がけるなど、那須エリアでの仕事にも携わる。山のふもとに、平家とアトリエを構え、娘の編(3)と愛犬2匹と暮らしている。






