那須塩原市

自然を楽しむ
平屋を建てました

自然のある暮らしに、還って。

設計士としてご活躍される真樹子さんの現在のお住まいは那須塩原市。ご出身は同じ那須エリアの大田原市だ。
大学・大学院時代は、大田原市を離れ、石川県・金沢で建築について学び、東京の建築事務所に勤めた後、活動の場を移し、Uターン移住。
那須塩原市にて夫婦で建築設計事務所を立ち上げ、人生を豊かに彩る空間づくりを目標に、那須を拠点とし関東、東北で活動している。
真樹子さんのご自宅を訪ね、移住にまつわる暮らしとその道のりについて聞いた。

移住者のご紹介

移住者写真

刈谷真樹子さん

2010年に東京都からUターン移住。
那須塩原市にて夫の昌平さんと刈谷建築設計事務所を設立。那須を拠点に、住まいづくりや商業施設の設計に携わる。
自然豊かな場所に一軒家を建て、7歳・10歳・13歳になる3人の娘さんとにぎやかに暮らしている。

なぜ那須塩原へ? 故郷を離れて気付いた、
「本当に自分が大切にしたいこと」

「自然も多くのどかな地域である大田原市・黒羽で生まれ育ちました。
川、山、田んぼで遊ぶのが日常で、友だちと遊びに行く先も山が多かったですね。
林業が盛んな地域でもあり、実家の家業でも木材を扱っていたので、
子ども時代は山と木に囲まれて育ったので自然がある環境が当たり前だったんです。
大学は県外に出て石川県・金沢で過ごし、東京の建築設計事務所に勤めました。
その頃の生活は事務所と家の行き来みたいな感じでしたね」。

都内でせわしなく働いていた中だったが、移住に心が動くきっかけの出来事が起きたそう。
「実家から母屋の建築・設計の相談を受けたんですよ。携わり方として勤め先の事務所と連携する…というルートもあったにはあったんですが、自分で手掛けてみたいなと思い、手を挙げて、Uターン移住を決めました。あとは…どこかでずっと感じていた都会での生活が肌に合わないということもありました。都会で暮らしは選択肢が多すぎて、自分の欲求に耳を傾けてあげることが難しかったんです。
育った環境とも異なっていたからか、長いこと住むというイメージも持ちづらかったので、私の中で違和感があった気がします」。

移住後の私の生活 自然がありきで暮らす、住まいの魅力

現在のお住まいは那須塩原市で、3人の娘さんの子育てをされながら家族5人で暮らしている。
ご夫婦で設計されたという一軒家は、木の温もりが感じられるシンプルであたたかな平家。
普段、ご家族で過ごすことが多いというリビング・ダイニングが真樹子さんのお気に入りの空間だ。部屋の窓からはウッドデッキ、そして緑豊かなお庭へとつながっていて、開放的な造りとなっている。
「家の中だけでなく、外のデッキでは家族で朝ごはんを食べたり、夏はプールを出したりと、さまざまな過ごし方を楽しんいます。やっぱり環境がいいですよね。緑が豊かということは、那須の大きな魅力だと思います。 過ごし方の中に自然があることが前提でそれを活かせるということは、住まいづくりにおいても大切な要素の一つだと考えています」。

地域社会の魅力 暮らしの土台には、人々とのつながり

「こちらに住んでからは、人に助けられている日々を送っていますね。
人がいいっていうのが、この地域にいて、居心地の良さにもつながっていると思います。
たとえば、買い出しに行った先で顔馴染みのお店の方と話しながら、欲しいものを相談したりすることも多いです。
どれくらいお米が欲しいかとか、白米か玄米かどちらがいいのかとか、今日はおまけしておくね、とか…。
地域の人とやり取りをしながら、つながりを通して生活を作っていけるのがすごくいいですよ」。

仕事と子育ての両立においても、助け合うことを大切にし、支えとなっている。
「助け合いながらというところで、不思議とお仕事にも繋がったりもするんですよね。
独立をしてからも、知り合いの方からお話をいただくことから進んでいきました。すごくありがたいなと思っています。
子育てにおいても、近くにいる仲間と助け合いながら、日々のことを協力し合ってきましたね。ご近所さんの子どもたちと我が家の娘たちは、みんな一緒に兄弟みたいに育ち合って、ご近所さんにも頼らせてもらっています。娘のお迎えに行ってもらったりと困った時には手を差し伸べてくれる人がいるからこそ、日々が成り立っていますね。
私にとって、那須はそんな出会いやつながりが生まれる場所です」。

家族との休日の過ごし方 いろんな大人に関わりながら、こどもが育つ環境

ご家族で過ごされる休日は、娘さんたちのやりたいことを聞いて、出掛けることも多く、その先々で地域の大人たちとの交流も生まれるという。
「子どもたちの習い事先のご夫婦お二人が、奥さんが画家で、旦那さんは陶芸家として活動されていてこの間はこどもたちが釜焼きでコーヒーカップを制作させてもらいました。
那須はものづくりをされている方も多いので、身近でものづくりの経験ができることが私目線で羨ましいって思いますね。
この地域で子育てをしていると、我が家のこども達は明るくハツラツに育っているな〜と思います。家族の存在はもちろんのこと、地域の方々がこども達に愛情を持って接してくれていることは子どもたちが活き活きと過ごせることにつながっていると思います」。

移住を考えている方へ 那須で素敵に暮らす人から贈るメッセージ

「同じ那須エリアといっても、交通の便が便利な地域な場所と緑豊かな場所では生活スタイルも異なってくるのでご自身がどんな生活を望んでいるのかをよく考えてみて、検討してみるといいと思います。そして、那須には虫や動物がいて土の中には微生物たちもいます。たくさんの生き物と一緒に暮らしているという意識を持って暮らすことも大切にしてみてください」。

記事を書いた人

村山愛那

編集

2021年に夫婦で東京から那須塩原市に移住。都内では制作会社プロデューサーや保育士として勤め、活動の場を那須に移し、デザインとことばをつくる会社Picnic.Incを設立。道の駅「明治の森・黒磯」の商品デザインを手がけるなど、那須エリアでの仕事にも携わる。山のふもとに、平家とアトリエを構え、娘の編(3)と愛犬2匹と暮らしている。

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